雲と私情

創作品

よくわかんないよ

〇よくわかんない事 ・春の音楽が良過ぎる事 ・花が散る事 ・暑いと虫たちが踊り出す事 ・僕にはリビドーはもうからっきしな事 ・そんなの欺瞞だって一蹴する意志だけは残っている事 ・生きる事 ・死ぬ事 ・そういう事を考えて死に向かっている事、それ自体…

雲と四条

春落ちてほんとうにおれが見えるのか 夕立や ZYPRESSEN 背丈も伸びて 飽き滅入り糸杉後引く月明り 雪煙窓に触れれば目は覚めて

芥子

春から初夏に掛けて雛芥子と云う花が開く。 路傍に見るそれを、手折り摘み取る気も起きない。 花弁四つを散らしてしまって、そうして残った花柱を、私は見つめられる気がしない。 その顔を、私は見つめられる気がしない。 表情の奥、筋肉や血管、神経系やリ…

命日

もう二度目、いや、三度目だったかも知れない。 ダチュラと言う花。 朝鮮朝顔、曼荼羅花、気違い茄子とも言う。 全草に含まれるアルカロイドは、含めば酩酊を起こしたり、意識障害を起こしたりと、基本的には、人体には有害である。その性質を利用して麻酔と…

月に芍薬

何も見えないまま日が落ちて 何も言えないまま月が差す 僕ら暗い夜に立てなくて 何もわからぬまま夏が来る どこにも行かないよって、ねぇ 踵を動かさないで ここには居ないんだろ、なぁ その爪先すら浮かないで 聞こえない足音を覗いてあの春を思い出す 街灯…

命月

希望の希の字が命に見えた。 何時もの事では有るが、此度は取り立てて仕事で忙しく、暫く筆を執れなかった。執る機会を捨てていた。如何にも俺には課題が多い様で、人格の形成は未だ成らずに居る。 そろそろ羽化の季節だが、俺には未だに羽が生える兆しが無…

断片

〇人に借りた本を読んで少し考えた ・全体者の一側面、タイプ、様式として僕ら人間が表れ出ていると前提しても良いが、それとは別に、君ら人間と同じ出処から、自然や物理法則から、この欲望だとかリビドーだとか言ったものが現れ出る事は、何か煮え切らない…

上下関係、関係性、対象(意味:私は鑑賞する)

価値観、月 ・元来、人を見下しているし、自分は他人に対して判断や評価を下す事ができる存在だと、そういう前提を俺は何故か当たり前に所有している。何故だろうか。俺は君らとは違う。価値の勘定の仕方、見方が違う。つまりは価値観が違う。君らと違うレン…

最近驚いた事(驚きと衝動は近しいと思ったので、これは創作の代用品である)。

〇驚いた ・ハーバード大学の研究によると、全ての道はローマに続いてるらしい ・僕の一年と二か月から先の将来は白紙、人生を地図に例えるならば、全くの空白である ・これから先には夢がない ・食欲も睡眠欲も性欲もあるが、それらをリビドーと呼べば自分…

新らしい人生2020 -REIWA HEIWA KOKOHA KOUYA-

そこは荒野だった。 やぶれかぶれだ! もう、何一つも無くなった。河川の土手を歩いてきて、どれだけの時間が経過したのだろう。気付けば冬の朝の張り付く様な冷たさは薄らいでいて、温かみのある陽光が水面に差していた。揺蕩うそれは、受けた眩しさを乱反…

ガワ

自分に自分と言うガワが存在し、他人はそれを(自分がどれだけ深く多岐に渡る意識を有しているのかを知らずに)認識し、或いは自分も他人と同じ様に他人を(浅く)認識している事に気付き、自分と言う物を勘違いされている事に苛立つと共に、その全てを自分…

月に監視されている

目が開いたら月になる、それだけの事に酷く竦む。俺はぎょっとしている。 空が青かろうが黒かろうが、月は頭上の遥か向こうからこちらを見ている。時には白く、時には赤く、不気味なくらいに丸いそれは、こちらを射貫く様に見詰めて来る。 もう一人の自分、…

彼岸花さえ散るのなら

-備忘作- ー9/1ー 自覚を手に入れた。 夏が終わるみたいに、どうやら俺も大人になったらしい。期待も理想も全部塵、綺麗事を宣う以前に、社会は綺麗で有り得ない。周りは自己保身と功利的な価値観だけで動いているのだから、仕事に躊躇いを持ち出していては…

花弁

起きて、部屋に誰も居ないのが辛い。寝起きが辛いのはそのためだろう。 少し忙しい仕事が大分忙しくなって、この夏も疾うに過ぎるのだと思えば、信じられないくらいの日光を浴びて帰宅しても、まぁ、酷く眠れる。日に日に家に居られる時間も減って行くから、…

無題

‪あの日、窓の外で鳴いた日暮しを、僕は生涯忘れないだろうと思った。今も思っている。‬

並木道

「俺は理想という名の都市を造っている。 頭の中には都市が有る。欲に塗れた雑多な繁華街では無く、生活の為の剥き出しな機構でも無く、奇麗に整理された、現実には無い高尚な都市だ。 俺の夢とは都市の開発だった。その夢の意味とは、美しい物を作るという…

命日

カトレアという花について。 ラン科の中で最も美しい花として有名だが、その美しさは清廉と表すよりも妖艶と謂った方が近い。木の表面に纒わり付く形で原生し、伝って来た水分を吸い取ることで成長する様を、僕は美しいと思えない。 この花の幹を切断して生…

反逆者

「七夕の物語が、俺は気に食わない。天帝が二人を引き離した意図も、年に一度しか会えない規則も、雨が降った年には会うことすら出来ない設定も、俺は甚だ気に食わない。そもそもの話、ただ仕事をしなかっただけで離別しなければならないなんて、道理が通っ…

紫陽花や

昨日の誠 今日の嘘 と続く、正岡子規の句が有る。紫陽花の花の色が日ごとに移り変わってゆく様子と、心情の移り変わりを重ねて詠んだ句だ。 それを批判したいとかでは無いが、僕は僕に関して言えば、心の変容などあってはならないのだと思う。 勿論人の心は…

処世術(夜明け前に、)

嫌いという言葉は人の意識か感情か、20を超えてもわからない。嫌いなものを上手く処理できないから大人に成れずに居るのだろう。 人が他人の事を嫌いだと思うのは大方、他人に見出される悪が自分の中にも内包されているからなのだと思う。自分と世界は切り離…

人間皆んなバカ(真理)

よぉバカども、金寄越せよ 政府からの10万円の応募用紙が届かねえ、マスクも届かねえ、仕事教わってる振りして座ってるだけで金は入るし、マスクも親と職場から貰って家に100枚以上あるから良いけどな 最近金が有り余ってるからよ、アマプラに加えてNetflix…

道に狸が死んでいた

死に対する見方、観点、視座というものが明確に変わったのは、去年の事だ。 僕は成人するまで大したものを失くして来なかった。そういう意味に於いては幸福な人生を歩んで来たのだと言える。皮肉な言い方だが。 大人になってから失くしてしまったものは、幾…

1,000円札を素通りした

出勤6時間前に起きて、何度か2度寝しようとしたけれど無理で、やることもないから文章でも書くことにした。創作ができないことを理由に書くことをやめてしまったら、きっと僕の人間としての価値はそこで終わる。 最近は何があったろう。好きなバンドの新曲が…

休日

会社での休憩時間にこの文を書き始める。 昨日は休日だった。 世の中は緊急事態だそうで、僕は外に出ることもできず、ネットもないので録に暇も潰せず、作詞を少しとどうぶつの森を相当やった。 積んでいる大衆文学を読めば良かったと思う。反省すべきところ…

文才

本当があるから嘘がある様に、自分に持たざる物があるから才能という言葉が生じるのだと思う。 小説家や音楽家の書く文章を見ても、一般人のブログを見ても思う。そこには、自分が持っていない才能がある。 驕った事を言うのなら、僕にだって文才はあるのだ…

綾鷹は薄めて飲め

ロックダウンしたら、綾鷹は薄めて飲めよ

うおおとは何か

今日は良い感じに飲めた。梅酒を一杯と、勧められた日本酒(獺祭と謂うようだ)をお猪口で一杯。日本酒は甘くて僕の口に合わなかったが、美味さはわかった。何より飲み易い。 僕が幾ら酒に弱いとは言え飲んだ量はやはり少ないし、残った酔いも強くはないけれ…

三日月が綺麗だった

物事の節目はただの区切りに過ぎないけれど、何かが終わるという意味において、その区切りは大切なんだと思う。 二月も終わりが近く、僕のモラトリアムも終わりが近い。もう終わったも同然なのかもしれない。 今日、所属する学内サークルの活動も節目を迎え…

黒江真由という女の話

※『響け!ユーフォニアム 北宇治高校吹奏楽部、決意の最終楽章 前編』(以下、本書)のネタバレがすごい記事。読了前提 本書を読了したとき、僕は、彼女に対してこう思った。 何かがズレている。けれど、そのズレを言い表す言葉が見つからない。 この違和感…